【必読】イヌを飼う前に絶対に知っておくべき7つのこと!

動物病院

イヌは、「人類最初の友人」と言われるほど、はるか昔から人間の傍らで暮らしてきました。
近年は「猫ブーム」と言われ、2017年以降、飼育頭数ではネコがイヌを上回っていますが、イヌを飼いたいという人は全体の約20%を占め*1、今後イヌを飼うという人も少なくありません。
これからイヌを飼う方向けに、イヌのことや飼うときに必要なものなど、イヌを飼う際に絶対に知っておくべきことを解説します。

畜犬登録と狂犬病予防接種

犬の置物
イヌを飼う場合、まず畜犬登録と狂犬病予防接種が必要です。
これらは、狂犬病予防法という法律で義務付けられているので、必ず行いましょう。

狂犬病と狂犬病予防法

狂犬病は、人間を含むすべての哺乳類に感染する病気で、感染して発症すれば治療法がなく、致死率100%の恐ろしい病気です。
しかし、予防接種をしておけば、感染は防げなくても発症を予防することができます。
このため、狂犬病予防法で畜犬登録と狂犬病予防接種が義務付けられています。
日本では、1950年に狂犬病予防法が施行され、1957年以降は国内での発生はありません。
しかし、世界的に見ると、日本、英国、スカンジナビア半島の国々など一部の地域を除いて、全世界で発生しており、日本でも1970年、2006年に海外で感染した人が死亡した例があります。*2
海外との交流が多く、またいろいろなペットが輸入される現在、いつ日本国内で発生してもおかしくないのが現実です。

畜犬登録

畜犬登録とは、いわば「イヌの戸籍」のようなものです。
狂犬病予防法で、生後91日以上のイヌには畜犬登録が義務付けられています。
イヌの所有者(飼い主)を明確にして、どこでイヌが飼育されているかを把握し、狂犬病が発生した場合に、その地域で迅速・的確に対処するためです。
イヌを飼いはじめて30日以内に、住んでいる市区町村の保健所または役所で手続きを取ります。

狂犬病予防接種

狂犬病予防法では、生後91日以上のイヌには早い時期に狂犬病予防接種を受けさせ、その後、毎年1回受けさせることが義務付けられています。
イヌに狂犬病予防接種を受けさせるのは、イヌを守るだけではなく、飼い主自身や家族、近所の人、他の動物を守るためであり、社会に対する義務です。
近年、狂犬病予防接種をしない飼い主が増加傾向にありますが、これは非常に危険で無責任なことであると認識しましょう。
狂犬病予防接種は、お住まいの市区町村が行う集団接種または動物病院で受けることができます。

鑑札と注射済票

畜犬登録をすると鑑札が、狂犬病予防接種を受けさせると注射済票が交付されます。
鑑札と注射済票は、そのイヌが畜犬登録されている、または狂犬病予防接種を受けていることを証明する標識なので、常にイヌに着けておくことが狂犬病予防法で義務付けられています。
首輪に装着したり鑑札ケースに入れたりして、必ず着けておきましょう。
鑑札ケースは市販されていて、ネットでも購入可能です。

動物病院

動物病院
イヌの健康を守ることは、家族としての飼い主の義務です。
イヌが病気やケガをしたときに備えて、飼いはじめる前に動物病院を探しておきましょう。

動物病院の探し方

ネットで動物病院のHPを探したり、近所の動物病院を訪ねたり、電話をかけて対応を確かめたりしておくとよいでしょう。
近所でイヌを飼っている人やネット上の口コミなども、参考にしてみてください。
かかりつけの動物病院(主治医)を決めておき、その他に、休診日の異なる近くの動物病院も確認しておくことをおすすめします。

イヌの年齢

イヌは、人間の4倍の速さで年を取ると言われています。
生後2ヶ月で人間の3歳、6ヶ月で9~10歳、1歳で15歳~18歳に相当します。
その後は、1年で人間の約4歳に相当する年を取り、おおむね7歳以降はシニアとなります。
人間と同じく、イヌも年を取れば病気にかかりやすくなります。
子イヌのころから定期的に動物病院に通い、シニアになれば年に1~2回健康診断を受けましょう。

ワクチン接種

ワクチン接種
狂犬病以外の感染症を予防するために接種するのが、ワクチンです。
ワクチンの接種は、狂犬病予防接種と異なり、任意です。
感染症の中には、命にかかわる病気や後遺症が残る病気がありますが、ワクチンを接種することで予防できます。
ワクチンには単独ワクチンと混合ワクチンがあり、混合ワクチンには6種、8種、10種など、さまざまな種類があります。
どのワクチンを接種するかは、獣医師と相談して決めましょう。

ワクチンを接種する時期

生まれてすぐの子イヌは、母イヌからもらった移行抗体で自分の身体を守っています。
この時期には、ワクチンを接種しても、移行抗体によって効果は抑えられてしまいます。
生後1ヶ月半~3ヶ月ごろの子イヌの移行抗体は徐々に減っていき、いろいろな感染症にかかるリスクが出てきます。
このため、生後6~8週ごろに1回目のワクチン接種を受け、その後16週齢またはそれ以降まで、2~4週間おきに2回目、3回目の追加接種を受けることが推奨されています。*3
6ヶ月または1年で再接種を行った後は、全てのイヌに接種するべきコアワクチン(犬ジステンパー、犬パルボウイルス感染症、犬伝染性肝炎)は、3年以上の間隔で追加接種を行います。*4
感染のリスクに応じて接種するノンコアワクチン(レプトスピラ病やパラインフルエンザウイルス感染など)は毎年、追加接種することが推奨されています。*4

6種混合ワクチン

室内にいてほとんど外出しないイヌや、他のイヌと触れ合うことがないイヌに勧められる混合ワクチンです。
【予防できる感染症】
• 犬ジステンパー
• 犬伝染性肝炎
• 犬アデノウイルス2型感染症
• 犬パラインフルエンザウイルス感染症
• 犬パルボウイルス感染症
• 犬コロナウイルス感染症
8種混合ワクチン
外出は散歩程度というイヌに勧められる混合ワクチンです。
【予防できる感染症】
• 6種混合ワクチンで予防できる感染症
• レプトスピラ病(カニコーラ型)
• レプトスピラ病(イクテロヘモラジー型)
10種混合ワクチン
外で遊ぶことが多いイヌや海や山によく出かけるイヌ、イヌとのスキンシップが欠かせない飼い主や家族に小さな子供・お年寄りがいる場合に勧められる混合ワクチンです。
【予防できる感染症】
• 8種混合ワクチンで予防できる感染症
• レプトスピラ病(グリッポチフォーサ型)
• レプトスピラ病(ポモナ型)
ノミ・ダニの駆除・予防とフィラリア症の予防
ダニ予防
ノミ・ダニは、イヌの血を吸い、貧血を引き起こしたり感染症を媒介したりします。
蚊に刺されるとフィラリアの幼虫が体内に入り、育った成虫が心臓に寄生してフィラリア症になります。
フィラリア症を放置すれば、死に至ります。
ノミ・ダニの駆除・予防薬は月に1度、フィラリア駆虫薬は、蚊が活動を始めるころから蚊がいなくなって1か月後まで月に1度与える必要があります。

不妊・去勢手術

犬の親子

愛犬の子どもを見たくなる人も少なくありませんが、子どもを得るまでには、無事に出産を終えるまでの事細かな計画と準備が必要です。
さらに、出産後には、生まれた子イヌの貰い手を探しながら、母イヌのケアや子育てをしなくてはなりません。
また、交配や出産には、費用がかかります。
時間的、経済的な負担を十分に検討して、子イヌを産ませるか否かを決めましょう。
産ませないと決めたら、できるだけ早く不妊・去勢手術を受けさせましょう。
不妊・去勢手術のメリットは、望まない妊娠を防ぐ以外に、ホルモンが関わる様々な病気を予防できることです。
メスの場合、最初の発情を迎える前に不妊手術を受けさせれば、将来、乳腺腫瘍や子宮蓄膿症にかかるリスクを大幅に減らすことができます。
オスの場合、シニア期以降に起こりやすい前立腺肥大や前立腺腫瘍といった前立腺の病気のほか、精巣腫瘍や肛門周囲腺腫も防ぐことができます。
不妊・去勢手術のデメリットは、オス、メスともに太りやすくなることです。
また、手術やそれに伴う麻酔により、術後合併症が起きたり死亡したりするリスクがあります。

準備しておくもの

ドックフード
イヌを迎える前に準備しておかなければならない最低限必要なものと、順次用意していけばよいものがあります。
迎える前に準備しておくもの
イヌを迎えた当日から必要になるものです。

食器と水入れ

フードを入れる食器は、陶器製や金属製などある程度の重さがあるものを用意しましょう。
軽い食器は食べている時に、ひっくり返ったり滑って移動したりしやすいです。
水入れは、食器と同じようなものでも大丈夫ですが、子イヌの場合はひっくり返すことがあるので、給水器と併用するのがベターです。

ドッグフード

迎えた当初は、それまで食べていたフードと同じものを与えます。
イヌの入手先で、確認しておきましょう。

トイレとトイレシート

外でしかしないイヌもいますが、できれば室内でもトイレをできるようにしましょう。
イヌは排泄前にくるくると回る習性があるので、サイズにはゆとりが必要です。
成長しても使い続けられるものを選ぶとよいでしょう。
トイレシートにいたずらをするイヌもいるので、最初はメッシュ付きのトイレを選ぶと安心です。
併せて、うんちを処理するためのビニール袋も準備しておきましょう。

ケージと寝床

イヌが安心して過ごせる場として、ケージまたはサークルを準備します。
屋根のないサークルより、屋根があるケージがベターです。
ケージの中には、寝床を用意してあげましょう。
ペット用ベッドは噛み破って中の綿を食べてしまうイヌもいるので、最初はバスタオルや毛布を使うとよいでしょう。
また、トイレを覚える前は、ベッドでオシッコをしてしまうイヌもいます。
トイレトレーニングを終えてから、ペット用ベッドを用意してあげるとよいでしょう。

首輪とリード

散歩や通院など、イヌと外出する時に必要です。
イヌのサイズに合ったものを準備しましょう。
逸走を防ぐため、イヌを連れて帰る時から首輪とリードを着けることをおすすめします。
最初のうちは、室内でも着けておき、首輪とリードに慣らしていきましょう。
首輪には、イヌの名前、飼い主の名前と連絡先を書いておくか、迷子札を着けましょう。

キャリー

イヌを病院やトリミングサロンに連れて行く時に必要です。
愛護センターなどから保護犬を迎える場合、連れて帰るために必ず用意します。

順次そろえていくもの

イヌを迎えてから順次そろえていけばよいものですが、できるだけ早めに用意しましょう。
ブラッシングや爪切りなどのお手入れは、子イヌのころから慣れさせておきます。
ブラシやコーム、イヌ用爪切りなどを用意しましょう。
ワクチンが済んでシャンプーができるようになれば、イヌ用シャンプー・リンスが必要になります。

しつけ

イヌには、トイレトレーニングをはじめとするしつけが必要です。
「オテ」「オスワリ」「マテ」などの基本のコマンドのほか、吠えたり噛んだりさせないためのしつけも必要です。

まとめ

イヌを飼うということは、「一つの命を預かる」ということです。
お世話も大変ですし、毎日の散歩も欠かせません。
イヌを購入する費用のほか、フードやグッズ、ワクチン接種などの医療費など、お金もかかります。
家族で十分話し合い、全員がイヌを飼うことに賛成してから、イヌを迎えましょう。
近年、イヌの寿命も延びて、平均寿命は12~15歳と言われています。
最期まで飼う覚悟を持って、イヌを飼いましょう。
この記事は、イヌを飼う際に最低限知っておきたいことをまとめたものです。
イヌの飼い方についての書籍を1冊は購入して、よく読むことをおすすめします。

*1 一般社団法人ペットフード協会 令和元年全国犬猫飼育実態調査
https://petfood.or.jp/data/chart2019/index.html
*2 厚生労働省 狂犬病
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/
*3 世界小動物獣医師会 犬と猫のワクチネーションガイドライン
https://wsava.org/wp-content/uploads/2020/01/WSAVA-vaccination-guidelines-2015-Japanese.pdf
*4 公益社団法人日本獣医学会 Q&A 「犬猫のワクチンについて」
https://www.jsvetsci.jp/10_Q&A/v20160527.html

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